瀧山と三百坊
瀧山と三百坊

山岳仏教の地 瀧山
山々に囲まれた山形市の東南、ひときわ市街に迫って聳えるのが瀧山(りゅうざん、標高1,362m)です。「瀧山に雪が三回降ると街にも降る」と言われるほど市民には身近な存在で、その険峻な山稜から発した豊富な水は、四十八滝を駈け下り、古くから麓の暮らしを潤してきました。

薄紅の大山桜
山に近い三百坊の春は、麓より遅れてやって来ます。雪を落とした山腹に幻の滝が現れ、湿地に白い水芭蕉が開くと、まもなく薄紅の大山桜(オオヤマザクラ)が咲き始めます。

たぐひなき思ひいではの桜かな
うすくれなゐの花のにほひは
うすくれなゐの花のにほひは
たぐひなき思ひいではの桜かな
うすくれなゐの花のにほひは
うすくれなゐの花のにほひは



受け継がれる心
往時の伽藍は、鎌倉幕府による閉山伝説と共に消えてゆきましたが、行者たちの足跡は、山道の岩のくぼみや水場の呼び名に留められています。そして山を敬う心は、姥神や不動尊、石鳥居などの形となって、今に受け継がれているのです。
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